つい他の人と自分を比べて、自分の欠点を叩きのめすことをやめるには

ココロの話

こんにちは、公認心理師&セラピストのあべ子です^^

みなさんは、誰かと自分を比べてヘコんだ経験ありませんか?

私は自分の人生を振り返ると、いつも自分に自信がなくて、無意識に誰かと自分を比べて自分にダメ出しをたり、逆に優越感を感じて安心しようとしたりすることが多かったように思います。

「なんであいつばっかり」と嫉妬の炎で日本列島を焼き尽くしそうになったり、「自分は劣った存在なんだ」と地下深くまで掘り進んでうっかりブラジルに出そうになったりしたことも何度かあります。

ずっと心が緊張していたし、自分のダメさを隠すことに必死になったりもして、精神的にとてもしんどい状態だったなぁと思います。

今でも時々、自分の足りない部分の大きさを思い知らされて気を失いかける時はありますが、以前のことを思えば「結局は、そんな自分をどう生きていくかだよな」と前向きに考えることができるようになってきたのではないかと思います。

今回はそんな私のたどってきた道を思い出しながら、他人と自分を比べて自己否定してしまう心理や、そこから脱却するための基本的な道すじについて書いてみようと思います。

この記事は以下のような先生におすすめ
  • 他の人と比べて自分はまだまだダメだとヘコみがちな人
  • 必死に自分の欠点を埋めようと焦っている人
  • 他人に優越感を感じる自分をイヤな奴だと思っている人

なぜ他人と自分を比べてしまうのか?

究極の答えは、そうすることでしか自分の価値を測る術を知らないからです。

自分で、”ただ自分が自分であること”にOKを出せていないんです。

この記事は、そんな人たちに自分の価値をちゃんと受け取れて”本物の自信”を身に着けてほしいという願いを込めました。ぜひ最後まで読んでいただけたらと思います。

この記事を書いた人
公認心理師/心理カウンセラー/セラピスト
あべ子

激務に耐える先生のこころと体を整える情報を発信中。

【資格】
公認心理師、特別支援教育士、特別支援学校教諭専修免許状、教育学修士(障害児教育)、AGOメソッド®セラピスト

【経歴】
・元公務員心理職(教育委員会に10年以上勤務)。
・特別支援教育について教職員への助言にあたる。
・発達相談・教育相談 延べ3,000件。
・肩こり腰痛頭痛に20年間悩み、自律神経を整える整体を習得。
・二児の母。

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教員が陥りやすい比較の罠

教育現場では、他の先生の指導力や子どもたちとの関係性を目の当たりにする機会が多くあります。

そのため、無意識のうちに自分と周りの先生を比較してしまいがちです。

ばなーぬ先生
ばなーぬ先生

底知れぬ劣等感が刺激されちゃうんだよねぇ。

なぜ比較するのか

比較してしまう心理というのは珍しいことではなく、むしろよくあることです。

やっかいなのは、こういう比較のほとんどが、相手の長所や輝いている部分自分のパッとしない部分を比較するかたちで発生し、その結果、劣等感を抱いたり自己否定したりしてしまう点にあります。

心理学では【感情が先、行動があと】という見方をするので、誰かと自分を比較してヘコむことの元をたどれば、

という推測が成り立つわけです。

あべ子
あべ子

自分はダメなやつなんだと落ち込むために、わざわざ他人と比べて「自分のダメさ」の証拠を作るという手の込んだ工作活動です。

ばなーぬ先生
ばなーぬ先生

出た!こじらせ系!

じゃあ、そういう自己否定や自信のなさはどこから来るのかと言うと、もちろん小さい頃からの育った環境や人間関係などが影響して身についた心理的な特性が考えられますが、それだけでなく、

やはり教師という仕事の特性上、どうしても自己肯定感が下がりやすい面があるようにも思います。

その心理的な特性と代表的な具体例を以下に挙げておきます。

  1. 評価への不安
    例:「ダメな先生」と思われていないかいつも不安
  2. 承認欲求
    例:他の先生が褒められていると嫉妬が湧いてくる
  3. 完璧主義
    例:生徒指導で問題が解決できないと、自分の無能さを呪う

比較がもたらす影響

他人と自分を比べて気持ちが落ち込んでしまうことで、次のような影響が心配されます:

  • 自信の喪失:自分のやっている事に価値を見出せず、授業や生徒指導に自信を持てなくなります。
  • モチベーションの低下:「自分には無理」「あの人のようにはできない」と思い込み、挑戦することに尻込みしてしまいます。
  • 個性が発揮されない:他の教員のやり方ばかり気になり、無理に合わせたり自分らしさを見失ったりしてしまいます。
  • コミュニケーションの質の低下:自己否定的な態度が児童生徒や同僚との関係性にも影響し、円滑なコミュニケーションが取りにくくなります。保護者対応にも萎縮してしまいます。
  • 競争心:自分を必要以上に卑下したり、反対に優越感に浸ったりします。足の引っ張り合いが起きることもあります。
  • ストレスの増加:常に心が緊張状態なので、ストレスがたまり、心身の健康に悪影響が出ます。

比較が問題になる時とならない時の違い

他人と自分を比べている時、ほとんどの場合、相手の良い所と自分のダメな所を比べています。

ですから相手を見習って自分も頑張ろうとか、相手の良い部分をマネして取り入れてみようとかいうように、プラスに捉えて自分の成長に変えていけるならば、それはとても良いことだし、実際にそうやって成長する人はたくさんいます。

しかし、これまで見てきたように、つい他人と自分を比べてしまう心理的な背景には、自信のなさや自己否定が大きく関わっているため、

他人よりも劣る自分を叩きのめすというネガティブな方向へ行く人もまた大勢いるわけです。

ばなーぬ先生
ばなーぬ先生

こういう自分にさえも自己嫌悪!

あべ子
あべ子

比較すること自体には、良いも悪いもありません。ただそれが自分自身を苦しめているのなら、それは手放していきましょうというサインです。

比較を手放すには

自分の頑張りを認める

比較を乗り越えてラクになるためには、やはりそもそもの自己肯定感を上げようという話になります。

実際のカウンセリング場面では、自己肯定感を上げる取り掛かりとして、次のような”宿題”を出すことがあります。

・少なくとも今できていることを列挙する
・そこから見える自分の長所や才能を知る
・自分が成し遂げてきたことの価値を受け止める

毎日、子どもたちに宿題を出している先生方ならば当然のことながら朝飯前ですよね?ね?

見て分かる通りこの宿題は、自分の価値や現状OKな部分を正当に評価するというだけのことなんですが、自己否定が習慣化している人にとってはけっこう難しいことなんです。

実際のご相談でも、お題を見ただけで悶絶する方がちらほらいて、それをにやにやしながら眺めるというのが私の秘かな楽しみになっているわけですが(笑)

もし今これを見て吐き気を催している先生がいたら、ぜひ吐きまくってのた打ち回りながら、この宿題に取り組んでいただきたいと思います。

それだけ、やってみる価値のある宿題だと思っています。

なぜなら、普段のあなたがそれだけ自分で自分を極悪人に仕立ててゴミ同然に扱っているということに気が付いてほしいからです。

そして、

極悪人でゴミの自分では許されないから、どうにかしてそれがバレないようにしなくちゃと思い、

必死に表面を取り繕ってその場を切り抜けてきた、
ギリギリの綱渡りをしながらなんとか今まで凌いできた、

そんなあなたの歴史があるんだ、ということに気が付いてほしいんです。

本当のあなたはゴミなんかではなく、ただただ一所懸命に生きてきた一人の人。

子どもたちと丁寧に向き合おうとしているし、どうやったら分かりやすく教えられるかめちゃくちゃ考えているし、プライベートの時間やお金を使って勉強している人もいるでしょう。

私は、そんなあなたの頑張りを過小評価してはいけないと思うんです。

自分の想いにもう一度立ち返る

ばなーぬ先生
ばなーぬ先生

でもやっぱり自分はまだまだダメだって思うよ。

あなたには教師としてまだまだ成長すべき部分があるのは本当なのかも知れません。

だけど、現時点で教師として十分にできている部分や、そんなあなたに助けられ、あなたに感謝し、あなたを認め慕っている人たちの存在があるというのもまた、事実。

ですから、まずはそこに目を向け、彼らの想いを、自分が成してきたことの偉大さを感じ取ってほしいんです。

さらにもとをたどれば、かつてのあなたがそんな彼らに与えた教師としての想いがあるはず。

その想いまで自分でちっぽけなものにしていては、自分に対して失礼だとは思いませんか。

そして振り返ってみて下さい。

あなたがこんなにも苦しみながら、教師としての資質を高めようと必死になっているのは、一体誰のためなのでしょうか?

まとめ

他人と比べてどうだということに振り回されない自分になるためには、「私が私としてただここに在っていい」という感覚を掴めていることが何よりも重要です。

長所も短所も、できることもできないこともあって、それが良いとか悪いとかの判断はいったん横に置いておいて、そのまま「今の自分で大丈夫と自分にOKを出すこと、すなわち自己肯定感です。

自己肯定感が下がるには下がるだけの事情があり、それこそ長い年月をかけて醸成されてきたことですから、簡単に爆上がりするものではないかも知れません。

ですが、もしあなたがこれから教師という仕事をもっと自分らしく伸び伸びと楽しめるようになりたい仲間の先生たちとお互いを認め高めあえるような教師になりたいと思うのであれば、自己肯定感を高めておくことは大きな助けになることは言うまでもありません。

それに今は、自己肯定感が低い子どもが増えているとも言われていますから、そんな自己肯定感の低さを乗り越えた先生が身近にいるということが子どもたちに与える恩恵は計り知れませんね。

というわけで、ここらでじっくり自分の自己肯定感に取り組んでみようかなと思う先生は、さっさとカウンセラーに頼るのがおすすめですよ、という壮大なステマ記事でした(笑)

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