教員生活がしんどくなってきたら:心の健康を守る3つのステップ

教師のメンタルヘルス

こんにちは、公認心理師&セラピストのあべ子です^^

「朝から晩まで仕事に追われ、自分の時間がない…」
「生徒指導、保護者対応… 悩みは尽きない…」
「もう、限界かも…」

そんな風に感じているなら、決して一人で抱え込まないでください。

今回は、多忙な教員生活を送る先生方が、心の健康を守るための重要な3つのステップについて解説します。

この記事は以下のような人におすすめ
  • 慣れない環境や責任の重さに戸惑っている先生
  • 日々の業務に追われ疲弊している先生
  • 職場環境の改善やサポートをする立場の先生

心の健康を守る3つのステップとは、「自己観察」「セルフケア」「援助要請」

  • 「自己観察」で自分の状態を客観的に把握
  • 「セルフケア」で日々のストレスを軽減
  • 「援助要請」で必要なサポートを受ける

これから一つずつ詳しく説明していきます。

明日からの教員生活を、より穏やかに、より充実したものにするために、ぜひ最後まで読んでみてください。

この記事を書いた人
公認心理師/心理カウンセラー/セラピスト
あべ子

激務に耐える先生のこころと体を整える情報を発信中。

【資格】
公認心理師、特別支援教育士、特別支援学校教諭専修免許状、教育学修士(障害児教育)、AGOメソッド®セラピスト

【経歴】
・元公務員心理職(教育委員会に10年以上勤務)。
・特別支援教育について教職員への助言にあたる。
・発達相談・教育相談 延べ3,000件。
・肩こり腰痛頭痛に20年間悩み、自律神経を整える整体を習得。
・二児の母。

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ステップ1.自己観察:自分の心と体の状態を知る

心の健康の維持は、まず自己観察からはじまります。

なぜ自己観察が大切か?

自己観察が大切な理由は、自分で自分の状態が分からないと、気付かないうちに状況が深刻化し、突然ダウンする恐れがあるためです。

ばなーぬ先生
ばなーぬ先生

強制終了して初めて気が付くというパターンは意外と”あるある”かも。

あべ子
あべ子

自分が感じていることや考えていることを客観的に認識する力=「メタ認知」を使いましょう。

ばなーぬ先生
ばなーぬ先生

”もう一人の自分”的なやつだね!

自己観察をすることで、次のような良いサイクルを生み出すことができます。

  1. 早期発見:ストレスや疲労の兆候を早い段階で察知できる。
  2. 自己理解:自分の感情や反応パターンを理解することで、より効果的な対処が可能になる。
  3. 予防:問題が大きくなる前に、適切な対策を講じることができる。
  4. 自己管理能力の向上:継続的な自己観察により、自身の状態をコントロールする力が身につく。

自己観察の方法

それでは、以下のリストを参考にして、自己観察をしてみましょう。

  •  睡眠の質と量は十分か
  •  食欲に変化はないか
  •  疲労感や倦怠感はないか
  •  イライラや不安感が強くないか
  •  仕事への意欲は保たれているか
  •  身体的な不調(頭痛、肩こりなど)はないか

これらの項目を定期的にチェックすることで、自分の状態を客観的に把握できます。

ステップ2.セルフケア:日常的にできるストレス対策

自己観察をして、ストレスからくる不調が出ていると感じたら、セルフケアをしてみましょう。

セルフケアは役に立つの?

心身の健康を維持するために、セルフケアは欠かせないものの1つです。

多忙な教育現場では、先生方はストレスが蓄積しやすい環境に日々さらされていると言っても過言ではありません。
そのため、日頃から自分自身をケアする習慣を身につけることが、ストレス軽減や燃え尽き症候群の予防のためにはとても重要です。

セルフケアすることで得られる効果を、以下にまとめました。

  1. ストレス軽減:日々蓄積したストレスを軽減できる。
  2. レジリエンス向上:定期的なセルフケアにより、ストレスへの耐性が高まる。
  3. 生活の質向上:心身のバランスを整えることで、全体的な生活の質が向上する。
  4. 予防医学的効果:健康的な習慣づくりにより、様々な疾病リスクを低減できる。

効果的なセルフケア方法

セルフケアと言っても、特別な何かをしなくてはいけないわけではありません。
大切なのは、一日を通して無理なく少しずつ取り入れていくことです。

ばなーぬ先生
ばなーぬ先生

その日のストレス、その日のうちに♬

あべ子
あべ子

普段の生活の中で、すでにやっているセルフケアもあると思うので、再確認してみてください。

ステップ3.援助要請:周囲や専門家に助けを求める勇気

自分でできるストレス対策を行ってもなお状態が改善しない場合は、周囲の人の助けを借りましょう。

一人で抱え込まないことが何よりも大切です。

周囲の人や専門家に助けを求めることは、決して恥ずかしいことではありません。
むしろ、自分自身と子どもたちのために必要な”勇気ある行動”なのです。

同僚や管理職に相談する

身近な人で話せそうな人はいますか?

信頼できる同僚や管理職に相談するという人は珍しくありません。

あなたの置かれている状況を近く見て客観的理解してくれているので、悩みを打ち明けることで、具体的な解決策が見つかりやすいのも利点です。

専門家のサポートを受ける

身近な人に相談することに抵抗がある人は、第三者に相談してもかまいません。

  • スクールカウンセラー
  • 産業医
  • 公認心理師、臨床心理士
  • 心療内科、精神科

これらの専門家は、教育現場特有のストレスや悩みを理解し、適切なアドバイスやケアを提供してくれます。

教員専用の相談窓口(公立学校共済組合etc.)や自治体の相談機関もたくさんありますから、それらを利用するのも良い選択肢だと思います。

あべ子
あべ子

もちろん守秘義務もありますから、安心して相談してください。

まとめ:心の健康は児童生徒のためにも大切

教員の皆さんの心の健康は、単に個人の問題ではありません。

それは、教育の質と子どもたちの成長に直接影響を与える重要な要素なのです。

先生の心の健康が教育にもたらす効果

先生が心を健康に保つことには、以下のようなメリットがあります。

  1. 子どもたちとの良好な関係構築
  2. 創造的で効果的な授業展開
  3. ストレス耐性の向上
  4. 子どもたちのメンタルヘルスモデルとなる

自分自身のケアは、決して利己的なことではありません。
むしろ、子どもたちにより良い教育環境を提供するための必要不可欠な投資なのです。

皆さんが心身ともに健康であることで、教室は活気に満ち、子どもたちがのびのびと学び、成長がさらに促進されるでしょう。

自分自身を大切にすることは、すなわち子どもたちを大切にすることと同義です。

教員生活に困難を感じたら、この記事で紹介した3つのステップを思い出してください。

自己観察、セルフケア、そして援助要請。

これらの実践を通じて、一人でも多くの先生が生き生きと教壇に立ち続けられるようになるとうれしいです。

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